公開日:2023年11月3日最終更新日:2024年11月1日
タイトルの通り、TOEIC Part 5の「接続詞問題」・「接続詞・前置詞問題」を確実に正解して高スコアに繋げていくためには接続詞の学習は必須と言えます。
具体的には以下のの3つのポイントをおさえる必要があります。
こちらの記事で接続詞全体をまとめますのでぜひ学習に活用してください。
まずは次の一覧表で接続詞と前置詞を品詞識別できるかチェックしてみましょう。Part 5文法問題(語彙問題以外の文法知識を活用して解答する問題全般を指しています)で、選択肢に並んだ語を瞬時に品詞識別できる力は必須です。
その中で「接続詞・前置詞問題」では、本文で以下の判断を行ったうえで、選択肢から前置詞・接続詞を正確に見極めて解答する必要があります。
上記の基本ルールを実際の例文で確かめてみましょう。
Please contact us ( ) you have any questions.
空欄後が節なので接続詞が入ります。さらに、頭の節”Please contact us”は完成している(欠けている部分が無い)ので、空欄には副詞節を導く従属接続詞が入ると考えられます。
I suggest ( ) you get to the venue early.
空欄後が節なので接続詞が入ります。更に、頭の節”I suggest”は完成していない(目的語が欠けている)ので、文の目的語となる名詞節を導く従属接続詞が入ると考えられます。
The event may be canceled ( ) weather.
空欄後が名詞なので前置詞が入ります。
He insisted ( ) buying it.
空欄後が動名詞句なので前置詞が入ります。
You should have listened ( ) what she said yesterday.
空欄後が名詞節なので前置詞が入ります。
上記が基本ルールですが、接続詞の中でも等位接続詞は語と語を並列可能なので空欄後に名詞がくる可能性もあることは要注意です。
一覧表、かなり長いリストなので接続詞の内容についてすぐに確認したい方は目次で飛ばして「2. 等位接続詞」のセクションからご覧になってください。
目次
接続詞と前置詞の一覧表です。接続詞は文法的な分類も行っています。極まれにPart 5の選択肢に並ぶレベルの比較的マニアックな前置詞なども含んでいます。
表内の省略表記は以下の通りです。
アスタリスクをつけたexceptとgivenはthatが省略された状態と考えると従位接続詞(副詞節)として捉えられるという意味です。
正しく品詞識別できましたか?
これらが全て素早く品詞識別できることは「接続詞・前置詞問題」解答の前提条件と考えてください。
続けて分類別に接続詞の詳細をみていきましょう。
等位接続詞は「節と節」・「句と句」・「語と語」を対等な関係で繋ぐことができます。
句に関しては、一般的にかたまりとして扱う名詞句・形容詞句・副詞句以外にも例えば「動詞+目的語」と「動詞+目的語」の並列などのように幅広くフレキシブルに繋ぐことが可能です。
更に言うと同じ品詞的な性質であれば以下のように「語と句」なども並列可能です。
“Would you like to sit here or next to the window?” →「副詞と副詞句(前置詞句)」の並列
等位接続詞が使われている場合は何と何を並列しているかを正確に見抜くことが重要になります。例文では並列されているものに下線を引いています。
また、口語を除いて等位接続詞は文頭では使われないというのがPart 5文法問題的にポイントです。TOEICリーディングでは、Part 7チャット問題やEメールなどで口語の文は使われますが、Part 5では基本使われないと考えていいです。
“Hurry up, and you’ll catch the train.”「急いで、そうすれば電車に間に合いますよ。」
“surprisingly neat and organized“「驚くほどきれいで整理整頓されている」
副詞surprisinglyは並列されている形容詞両方を修飾しています。
“The workshop is free but you must register in advance.”「ワークショップは無料ですが、事前登録が必要です。」
“I’m ready to go out but she isn’t.”「私は出かける準備ができていますが、彼女はできていません。」
butは結構知らない方が多いですが前置詞の用法(「~以外」という意味)もあります。
“Would you like an aisle or a window seat?”「通路側か窓側どちらの席がよろしいですか?」
並列されている冠詞+形容詞は両方とも名詞seatを修飾しています。
“by phone or in person“「電話でもしくは直接出向いて」
相関接続詞はセットで接続詞のはたらきをします。
TOEIC Part 5でも時々問題に絡んでくるので呼応する語句をセットで正しくおさえておきましょう。
“She can speak both English and French.”「彼女は英語もフランス語も話せます。」
“We should invite not only Tom but also Jay.”「私たちはTomだけでなくJayも誘った方がいいでしょう。」
alsoは省略されることもあります。
“You can choose either black or white.”「あなたは黒か白のどちらかを選べますよ。」
ちなみにeitherは発音が/ˈiːðər/と/ˈaɪðər/の2種類あり、TOEICリスニングのスピーカーたちも両方の発音を使うので注意しましょう。
“Neither trains nor buses are available at the moment.”「ただ今、電車もバスも利用できません。」
neitherも/ˈniːðər/と/ˈnaɪðər/両方の発音で話されるので要注意です。
従位接続詞(従属接続詞)はメインの節である「主節」にサブの節である「従位節」を結びつけるはたらきをします。
以下の3つの従位接続詞はその中でも名詞のはたらきをする従位節「名詞節」を作ります。
名詞のはたらきと言えば「S・O・C・前置詞の目的語になる」というものが挙げられますよね。
ただ3つともに全てそれらのはたらきがあるわけではなく、それぞれの接続詞で可能なはたらきが変わってくるのでそこは以下で確認してください。
Part 5的な目線で言うと、接続詞問題(いろいろなタイプの接続詞が選択肢に並んだ問題)で主節に欠けている部分(S・O・C・前置詞の目的語等)がある場合には名詞節を導く従位接続詞、無ければ修飾要素である副詞節を導く従位接続詞を選択するという文法的な判断をするようにしましょう。
下線部が従位節(名詞節)になります。
従位接続詞thatは名詞節を導き、S・O・C・前置詞の目的語(in that・except thatなどに限られる)になることができます。
I’m going to tell him that I’m not interested in the job offer.”「私はその仕事のオファーには興味が無いと彼に伝えるつもりです。」
この文(SVOO)でthat節は2つ目の目的語になっています。
従位接続詞whetherは名詞節を導き、S・O・C・前置詞の目的語になることができます。
“Whether he likes it or not is not important.”「彼がそれを気に入るかどうかは重要ではありません。」
この文(SVC)でwhether節は主語です。
従位接続詞ifは名詞節を導き、Oになることができます。
“I asked them if they had any questions.”「私は彼らに質問が無いか尋ねました。」
この文(SVOO)でif節は2つ目の目的語です。
ifには後述する副詞節を導く従位接続詞の用法「もし~なら」の用法もあるので注意しましょう。
副詞節を導く従位接続詞の中でも時を表すものをこちらにまとめています。
以降全て、下線部が副詞のはたらきをする従位節「副詞節」になります。
時を表す副詞節の中では、未来を表す場合も現在形(もしくは現在完了形)を使うというのも文法問題対策として重要な知識です。最初のwhenの例文のように”when she will come”でなく”when she comes”とします。
“I’ll let you know when she comes.”「彼女が来たらお知らせしますよ。」
whenは次のwhileと共に接続詞を残した分詞構文でもよく使われます。
“Please shut down your computer when leaving the office.”「退社する時にはパソコンをシャットダウンしてください。」
“You should visit Kyoto while you are in Japan.”「あなたが日本にいる間に京都を訪れるべきですよ。」
“You will see the tower as you cross the bridge.”「橋を渡りながらそのタワーが見えますよ。」
asは前置詞用法もあります。
“After he graduated from high school, he started working as a chef.”「高校を卒業後、彼はシェフとして働き始めました。」
afterは前置詞用法もあります。
“You have to finish this before you go home.”「家に帰る前にあなたはこれを終わらせないといけません。」
beforeは前置詞用法もあります。
“Five years have passed since she came to Japan.”「彼女が日本に来てから5年が経ちました。」
sinceは前置詞用法もあります。
“Don’t give up until you do your best.”「ベストを尽くすまであきらめないで。」
till / untilは前置詞用法もあります。
“Please contact us once you arrive in Canada.”「カナダに到着したら私たちに連絡ください。」
“By the time I got to the venue, people had already gone.”「私が会場に到着したときには人々は既に去ってしまっていました。」
thatは省略されることが多いです。
“Every time he makes a presentation, he gets very nervous.”「プレゼンを行うときはいつも彼はとても緊張してしまいます。」
こちらもthatは省略されることが多いです。
“As soon as I can take some days off, I will go to Okinawa.”「数日休みがとれたらすぐに私は沖縄に行きます。」
“The company hired more than 100 people at the same as they constructed a new factory.”「その会社は新しい工場の建設と同時に100人以上を雇用しました。」
以下は、原因・理由を表す副詞節を作る従位接続詞です。
“John was absent from work because he was sick.”「病気だったのでJohnは会社を休みました。」
理由・原因が新出情報の時にbecauseをよく使います。
“Since you are a member of the club, you will get a 10% discount.”「あなたはクラブの会員なので10パーセント割引を受けられます。」
sinceは前述したように前置詞用法もありますが、前置詞の場合は「~以来」の意味だけで、この「~なので」という理由の用法は無いということをおさえておきましょう。
“As the weather forecast calls for heavy rain, we will cancel the event.”「天気予報が豪雨を予報しているので私たちはイベントを中止します。」
“Now that I have some time, I might start something new.”「時間ができたので私は新しいことでも始めてみるかもしれません。」
以下は、条件・制限を表す副詞節を作る従位接続詞です。条件・制限を表す副詞節も時の副詞節同様に未来のことも現在形(もしくは現在完了形)を使います。
“If it rains today, the game will be postponed.”「今日雨が降ったら、試合は延期されます。」
“You can’t own a car unless you have a parking space.”「駐車場が無い限り車を所有することはできません。」
“In case you have any more questions, please call us.”「もしさらに質問があれば私たちにお電話ください。」
やや口語的な表現と言われることもあります。
“You can go there alone as long as you promise to be careful.”「用心すると約束するのであればそこに一人で行ってもいいですよ。」
“As far as I remember, her name is Jane.”「私の覚えている限りでは、彼女の名前はJaneだったと思います。」
“We will ship your order within 24 hours, provided that your credit card number is valid.”「あなたのクレジットカード番号が有効であれば、私たちはあなたの注文品を24時間以内に出荷します。」
“Assuming that everyone agrees to the plan, we can start the production.”「全員が計画に賛成するのであれば、私たちは生産をスタートすることができます。」
“Considering that she’s never studied abroad, her English is very good.”「留学経験がないことを考えると、彼女の英語は非常に上手です。」
“Given that many foreign customers visit our shop, being able to speak English is a big advantage.”「多くの海外顧客が私たちの店を訪れることを考慮すると、英語を話せることは非常に有利です。」
“It was not nice to say that, granted that you were drunk.”「あなたが酔っていたにせよ、そういうことを言うのは良くなかったですね。」
“Once you receive the package, you’re ready to begin.”「あなたがそのパッケージを受け取ったら始める準備は整います。」
以下は、譲歩を表す副詞節を作る従位接続詞です。
“Although I could have bought a new one, I decided to repair my bike.”「新しいものを買うことも出来たが、私は自分の自転車を修理することにしました。」
“You should do your best whether you agree or disagree with the plan.”「その計画に賛成であろうとなかろうとあなたはベストを尽くすべきです。」
“While the lecture was very informative, I felt that it was a little too long.”「その講義は非常に有益なものでしたが、私は少し長すぎると感じました。」
“The new interface is quite simple whereas the old one was very complicated.”「古いものはとても複雑でしたが、新しいインターフェースはかなりシンプルです。」
“Why is it called Tokyo Disneyland when it’s located in Chiba?”「千葉にあるのになぜ東京ディズニーランドと呼ばれているのですか?」
以下は、目的・結果・様態を表す副詞節を作る従位接続詞です。
“Please talk a little louder so that everyone can hear you.”「皆が聞こえるようにもう少し大きな声で話してください。」
これを後述する「~、なので~」という意味の”…, so (that)…”と混同してしまっている方が非常に多いので要注意です。
“Please tell us your shipping address in order that we can send you the item you purchased.”「あなたが購入した商品をお送りできるようにあなたの配送先住所を教えてください。」
似ているものに”in order to…”がありますが、そちらは後ろに動詞の原形が来ます。不定詞の副詞的用法で目的の意味(~するために)を明確に伝える表現ですね。時々「前置詞・接続詞問題」などの選択肢に入れられていることもあるので空欄後の状況をきちんと確認して判断しましょう。
“Bring your umbrella in case it rains.”「雨が降った場合に備えて傘を持っていきなさい。」
“These products became so popular that they went out of stock.”「これらの商品は非常に人気になったので在庫切れになりました。」
「so + 形容詞」もしくは「so + 副詞」で使います。
“It was such an interesting movie that I saw it three times.”「それは非常に面白い映画だったので私は3回も見ました。」
「such + 形容詞 + 名詞」で使います。
“He is a very talented web designer, so I highly recommend him.”「彼は非常に才能のあるウェブデザイナーです、なので私は彼を強くお勧めします。」
thatは省略されることが非常に多いです。
“As you already know, we are closing early today.”「あなたがご存じのように、今日は早く閉めます。」
“I felt as if I were dreaming.”「私はまるで夢を見ているように感じた。」
それぞれの選択肢の品詞を正しく認識できているか確認しましょう。
ここでは前置詞・接続詞の品詞判断にフォーカスしましょう(その他の品詞用法を持つものもありますがここではその2つの識別に絞って練習しましょう)。
1. (A) when (B) until (C) during (D) before
2. (A) due to (B) because (C) by (D) if
3. (A) whereas (B) when (C) whether (D) with
4. (A) instead of (B) so that (C) on behalf of (D) even though
5. (A) but (B) while (C) though (D) through
文意が正しくとれるかどうかと、該当の接続詞がどの分類か素早く判断できるかをチェックしましょう。
1. I asked them if they had any questions.
2. Would you like an aisle or a window seat?
3. Please talk a little louder so that everyone can hear you.
4. Neither trains nor buses are available at the moment.
5. You can’t own a car unless you have a parking space.
6. I’m going to tell him that I’m not interested in the job offer.
7. While the lecture was very informative, I felt that it was a little too long.
8. As the weather forecast calls for heavy rain, we will cancel the event.
9. The workshop is free but you must register in advance.
10. Whether he likes it or not is not important.
最後までお読みいただきありがとうございました。一度で全て覚えてしまうのは難しいので、繰り返し見直ししましょう。瞬時に使える知識にするには反復が肝です。
筆者(TOEIC 990 x 40回以上・英語教授法修士号・英語発音指導士取得)が指導をしている福岡のTOEICコーチングスクールRepでは語彙や文法、発音などの基礎英語力の構築から読解・聴解のトレーニングや問題解答のための戦略的なリーディング・リスニングの手法まで総合的に身につけて頂く3ヵ月短期集中型のプログラムを提供しております。
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