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TOEICのリスニング・リーディング力向上のためにシャドーイングや音読に取り組む方や、英会話でスピーキング力を向上させたい方など、日本人の英語学習者の多くが共通して抱える苦手ポイントに「発音におけるリズムの取り方」があります。

日本語は「音節ベース(細かく言うとモーラベース)」で各音節で等間隔にリズムをとる言語なのに対して、英語は「強勢ベース」で強勢を持つ語の強勢部分で等間隔にリズムをとります。

例えば以下の例文は、正しい英語の強勢ベースでは太字の部分を強く発音してリズムをとります。

I tried to delete the data but it didn’t work.

 

この文だと太字にした5つの強勢部分で5拍のリズムで全文を発音します。

それを日本語のリズムの取り方で発音してしまうと、太字でない弱く発音すべき音節も全て同じように強く発音してしまい、合計12個の音節で12拍のリズムでこの一文を発音することになってしまいます(倍以上ですね)。

こうした発音だとナチュラルな英語発音と比較してスムーズさが大きく損なわれ、発音のスピードも非常に遅くなってしまうことは想像に難くないと思います。

その状態では、シャドーイングに取り組んでも音源のスピードについていくことが難しい、リーディングスピード向上のために音読に取り組んでも効果があまりでない、といった課題を抱えて伸び悩んでしまいます。

母語である日本語のリズムの取り方が抜けていない状態での英語発音から脱却して正しい英語の発音リズムを身に付けるためには、強勢位置を見極めてそこをベースにリズムをとっていく練習が必要です。

その第一歩として次のセクションで強勢を持つ語と持たない語を見分ける力をつけましょう。

強勢を持つ語(内容語)と強勢を持たない語(機能語)

英単語は以下の表に示す通り強勢(強く発音される音節)を持つ語と強勢を持たない語に品詞で区別されます。

内容語 (content word) 機能語 (function word)
文の意味に大きく関わる語 文の構成に大きく関わる語
強勢を持つ (stressed) 強勢を持たない (unstressed)
名詞 life, cat, time 冠詞 a, an, the
一般動詞 get, take, give 助動詞 will, have, can
不定詞・分詞・動名詞 (to) go, known, trying be動詞 be, am, were
形容詞 good, interesting, blue 人称代名詞 I, you, she, it
副詞 always, here, totally 関係代名詞 who, that, which
疑問詞 what, when, how 所有形容詞 my, your, our
否定辞縮約 isn’t haven’t, can’t 前置詞 in, at, of
所有代名詞 mine, yours, theirs 接続詞 and, that, when
指示代名詞 this, that 不定詞のto to
間投詞・感嘆詞 hey, please

TOEIC公式問題集の復習時などに自分で例文の強勢位置を見極めるために、上記はある程度頭に入れておくことが望ましいです。

強勢拍リズムトレーニング

続いて、英文を内容語の強勢部分でリズムを取りながら発音する練習を行いましょう。
以降の例文では強勢を置く音節を太字にしています。

強勢を置かない部分は弱く発音し強弱のメリハリをつけることでリズムをとってください。

I’m free after 2.

 

A man is stacking boxes.

 

I’d be happy to take a message.

 

We were stuck in traffic for several hours.

 

The book will be available in stores next month

 

What does the man offer to do?

 

We hope to see you there

 

I do it every now and then.

 

The instructions were easy to follow.

 

The trip to Europe calls for a lot of money.

 

The address is printed on the back of your ticket.

 

Is it possible to cancel my subscription over the phone?

 

英語の強勢拍リズムが身に付くと発音が非常にスムーズになり、音読やシャドーイングなど発音を伴うトレーニングの効果が上がります。

ぜひ繰り返し練習して身に付けて下さい。

そして、実際に強勢拍リズムで発音する練習を行うと感じてもらえると思いますが、強勢でリズムをとっていくためにはその間の弱い部分をいかに弱く省エネで流れるように発音できるかも大事なポイントとなってきます。

そこを上達させるカギは「英語の音声変化ルール」と「リダクション」の習得にあります。

それらに関しては以下の記事にまとめていますのでご覧になってあわせて練習してみてください。

TOEICリスニング力UPのカギとなる音声変化ルールまとめ(リンキング・同化・脱落)

TOEICリスニングが苦手な方必見 | 音の弱化 ― Reduction(リダクション)とは?

これら発音の基礎を身に付けることはリスニング力向上につながるうえに、「音読」がスムーズにできるようになることで、リーディングスピード向上にもつながります。

リーディングスピード向上に取り組みたい方はこれら発音の基礎をおさえた「音読」と「スラッシュリーディング」に取り組む様にしていきましょう。

TOEICリーディングスピード不足・Part 7色塗りを卒業するための「スラッシュリーディング徹底解説+演習」

福岡のTOEICコーチングスクール【Rep】

筆者(TOEIC 990 x 30回以上・英語教授法修士号・英語発音指導士取得)指導をしている福岡のTOEICコーチングスクールRepでは語彙や文法、発音などの基礎英語力の構築から読解・聴解のトレーニングや問題解答のための戦略的なリーディング・リスニングの手法まで総合的に身につけて頂く3ヵ月短期集中型のプログラムを提供しております。

ご自身のキャリアアップに向け大きく英語力やTOEICスコアを伸ばしたいという方はぜひホームページをご覧になってお気軽にお問い合わせください。
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