公開日:2023年12月5日最終更新日:2024年10月21日
TOEICテストでリーディングスピードが不足していて、Part 7の後半の多くの長文問題が解けずじまいという悔しい思いをされている方は非常に多いですよね。
TOEIC公開テストの帰り道、「今回は最後~問色塗りだったよ…」というやりとりはほぼ毎回耳にする・口にする定番の会話になってしまっていると思います。
詳しくは後述しますが、TOEICのリーディングセクションを最後まで解き終わるのに最低でも150WPM(1分間に150語を読む速さ)には到達する必要があります。
でもいざ対策をしようと思っても、「どうやったらリーディングスピードを上げられるのかよくわからない」という方が多いんじゃないでしょうか。
英文のリーディングスピードにはもちろん複数の要因が絡んでいますが、根本的なスピードアップ対策として真っ先に挙げられるのは「スラッシュリーディング」です。
スラッシュリーディングの有効性は多くの英語学習指導者や教材から支持されており、通訳の養成にも取り入れられるトレーニング手法です。ただ、実際にそれを効果的に継続してトレーニングするにはどうしたらいいかよくわからないという方は多いと思います。
私のTOEICコーチングスクールの初回カウンセリングで「スラッシュリーディングにこれまで取り組んだことはありますか?」と質問して返ってくる答えは「名前は聞いたことがあるけど、やったことは無いですね」というものがほとんどです。
今回、独学でTOEICの学習を頑張られている方々に向けて改めてスラッシュリーディングの重要性と効果、やり方についてまとめておきたいと思います。
日本人が英文リーディングスピードを向上させるためには必須のトレーニングなので、ぜひ正しいやり方をおさえて実践してみてください。
TOEIC学習者にとっては、Part 7の長文だけでなくその他のリーディングセクション(Part 5/6)、更にはリスニングの全パート(Part 1-4)の理解処理速度の向上に役立つものです。
目次
スラッシュリーディングとは、英文にスラッシュを入れてかたまり単位で英語の語順のまま一直線に理解していくリーディング手法です。
なぜスラッシュリーディングに取り組むべきかというと、英語と日本語の語順が大きく異なることが原因で多くの日本人が以下のようなデメリットの多い誤った読み方に陥ってしまっており、それを改善してスピーディ且つ正確な英文リーディング力を手に入れるためです。
スラッシュリーディングを身に付けていない場合、多くの人が英語を日本語の語順に合わせて文の中を行ったり来たりして完璧な日本語の訳文を作ろうとする読み方をしてしまいます。特に文の中で後ろに逆戻りしながら意味を取る必要性から「返り読み」と呼ばれます。
例を見てみましょう。
この例文では日本語の語順に合わせて理解するために4回も返り読みをする必要があります。リーディング時にこういった返り読みを常にしているとかなりの時間を要してしまうことは想像に難くないですよね。
続けて同じ文をスラッシュリーディングで読むとご覧の通り英語の語順のまま一直線読みです。
完璧な日本語訳ではないものの、文意は十分正しくつかめますよね。英文リーディングの本来の目的は日本語語順の和訳を作ることではなく文意を正しく理解することです。スラッシュリーディングではその目的を達成したうえで後述する多大なメリットを得ることができます。
上で見たように返り読みの作業は複雑で難しく、全ての文でそれを行うと膨大な時間がかかるため、目立った単語を飛ばし飛ばし拾い読みしてなんとなく文の意味を推測する読み方(いわゆる飛ばし読み)をしてしまう方もTOEIC受験者の中にはよく見られます。
この読み方の場合、読むスピードは返り読みよりは速くなりますが内容理解の精度が致命的に下がります。
記述された英文を書いてある通りに客観的に理解するのではなく、単語ベースで文意を主観的に推測する読み方になってしまうためです。
そしてTOEICテストではこの読み方をする人を誤答に導くように問題設計されています。
リーディングが結構最後の方まで解答できるけどスコアが上がらないという方はこの読み方のパターンにはまってしまっている場合が多いので改善が必要です。
上に挙げたデメリットの多い読み方を思い切って捨てて、スラッシュリーディングの読み方をトレーニングして身に付けることで以下に挙げる素晴らしいメリットを手にすることができます。
文の中で返り読みをせず英語の語順のまま一直線読みし、さらに一語一語でなく意味・文法的なかたまり(チャンク)ベースで意味をとっていくのでリーディングのスピードが上がります。
日本語の語順に組み替えて読む返り読みの場合、文の中を行ったり来たりしながら読むという複雑な作業を行う必要があり、その作業でミスしてしまうと文意を誤ってとらえてしまう可能性がでてきます。
目立った単語だけを拾う飛ばし読みをした場合は上に書いたように単語から文意を主観的に推測していくので理解精度は低くなってしまいます。
スラッシュリーディングでは頭から一直線に意味をとっていくので文の中で行ったり来たりして誤読してしまうことを抑えられ、飛ばして読まないので記述されている内容をそのまま正確に捉えることが可能になります。
スラッシュリーディングを反復練習していくことで、スラッシュ単位で英語の語順のまま素早く意味理解をしていくことがよりスピーディにより低負荷で行えるようになっていきます。
その状態に達すると、脳のワーキングメモリ(情報を保持しながら処理する能力)の中で意味理解に割くリソースが少なくて済むようになり、より多くの残りのリソースを読解した内容の一時的な記憶の保持や問題解答に必要な思考(言い換えの理解・文脈の理解・サマライジング・正誤の判断・推測・情報の結びつけ等)に割くことができるようになります。
※リソース割合やその変化はイメージです。
※図の音韻符号化という処理については「スラッシュリーディング+音読」のセクションで説明します。
文の意味を理解することに精一杯の状況から、上記のようにスラッシュリーディングの反復練習で意味理解の負担が減って問題解答の思考を行う余裕がでてくることでアビメ(TOEICスコアレポートのAbilities Measured)の以下の項目を上げやすくなってきます。
*この推測は文意を正しく掴んだうえでの論理的な推測のことで、飛ばし読みのように単語から文意を推測することではないので注意しましょう。
英語を英語のまま理解するいわゆる「英語脳」は様々な要素を含みますが、英語を英語の語順で理解できるようになることはその重要な基礎の一つと言えます。
英語のインプットを英語の語順で理解処理できるスキルはリーディングだけでなく、後述するようにリスニングにおいても重要な役割を果たします。
これだけのメリットがあるスラッシュリーディングを英語学習に取り入れない手はありません。
続けてそのやり方を見ていきましょう。
スラッシュリーディングのスラッシュの入れ方に関しては多くの教材などで「個人個人の意味のとれるかたまり単位で」といったざっくりとした説明をされていることが非常に多いです。
スラッシュリーディングに慣れてきたらできるだけ大きなかたまり単位で意味をとるようにすると更なるスピードアップに繋がるので、そういった意味では正しいのですが、これからスラッシュリーディングをやってみようという初心者の方に向けてはある程度明確な指針があった方が取り組みやすいですよね。
そこでそもそもスラッシュリーディングに取り組むのは「日本語と英語の語順が違うから」という点に着目すると、まずは日本語と英語で語順が違う文法項目でスラッシュを入れていくべきだと考えることができます。
日本語と英語で語順の違いを生み出している文法項目は「文型と後置修飾」です。
それぞれ具体的に例文も交えつつ見ていきましょう。
第1文型のベース部分は以下のように日本語・英語の語順は同じSVであるため、その間にスラッシュを入れる必要はありません。
A new reataurant opened. // S V新しいレストランが 開店した //
ただし後ろに修飾語句(副詞や前置詞句など)が来た場合は以下のように語順の違いがでてくるので、修飾語句の前にスラッシュを入れます。それらは別途後置修飾の文法事項のスラッシュポイントで詳しく見ていきます。
A new restaurant opened / yesterday. // S V 副詞新しいレストランが 開店した / 昨日 //
第2文型では、be動詞以外の第2文型を作る動詞の場合は日本語と語順が異なるので、次の例文のように動詞の後ろ(補語の前)にスラッシュを入れるようにしていきましょう。
The book will become / available / next week. // S V C 副詞その本は なります / 入手可能に / 来週 //
以下の例文で、自分でスラッシュリーディングで英語語順のまま意味を取っていく練習をしましょう。その後「スラッシュ訳」をタップして正しく意味がとれたか確認してください。
Practice
(1) Matthew seemed / a little tired / this morning. //
(2) His face turned / red / with embarrasment. //
(3) The two brothers look / very similar / to each other. //
第2文型を作る動詞の中でbe動詞は完全にイコールの役割と考えていいのでVC間にスラッシュは入れなくてOKです。
第2文型のその他の動詞(「イコール+@」といった感じで、例えばbecomeは「状態が変化してイコールの状態になる」というイメージです)もニュアンスが素早く感覚的にイメージできるようになってきたらSVCはスラッシュで切らずにそのまま一気に意味をとるようにしていくといいですね。
I have attached / the revised estimate. //S V O私は添付しました / 修正した見積もりを //
(1) Are you going to accept / their offer? //
(2) You should bring / an umbrella / just in case. //
(3) I suggest / we advertise / her new book / on social media. //
この文ではsuggestの目的語にthat節(従位接続詞を使った名詞節・ここではthatは省略)がきています。
Mark will tell / you / the details / tomorrow. // S V O O 副詞Markが伝えます / あなたに / 詳細を / 明日 //
(1) They granted / us / special permission. //
(2) My assistant will send / you / an e-mail / about the article. //
(3) The real estate agent showed / me / the property / this morning. //
I found / the movie / very interesting. //S V O C私は思った / その映画が / とても面白いと //
(1) The news made / my team / very excited. //
(2) Don’t leave / the windows / open. //
(3) The management appointed / Paul / sales manager. //
There is / a large parking lot / behind the building. // V S 副詞あります / 大きな駐車場が / 建物の後ろに //
(1) There are / a few front row seats / left. //
(2) There’s / one more thing / you should know. //
(3) Is there / anything / else / you’d like to add? //
以降は全て後置修飾に関連する文法項目です。日本語は以下の例のように修飾を行うときには前置修飾(修飾語を修飾対象の語の前に置くこと)となります。
大きな→木 (形容詞→名詞)
一生懸命に→働く (副詞→動詞)
それに対して英語は前置修飾・後置修飾どちらも使用される言語なので、日本語と語順が異なる後置修飾の語句の前にスラッシュを入れて英語の語順のまま意味をとっていきます。
まずは後置修飾の形容詞(句)から見ていきましょう。
There are / a few rooms / available. //あります / 数室が / 利用可能な //
太字の名詞句a few roomsを下線を引いた形容詞availableが後置修飾しています。
(1) We will do / everything / possible. //
(2) Let’s try / something / new / this month. //
(3) We have already received / many applications / from people / interested / in volunteering / at our animal shelter. //
The bus arrived / late. // そのバスは着いた / 遅れて //
太字の動詞arrivedを下線を引いた副詞lateが後置修飾しています。
(1) We visited / Amsterdam / last year. //
時を表す名詞にthis・next・lastなどを付けて副詞を作ることができます。
e.g. this morning, next month, last week…etc.
(2) You should buy / your ticket / now. //
(3) She can speak / Spanish / fluently. //
We will meet / Mr. Jones / at the airport. //私たちは会います / Mr. Jonesに / 空港で //
太字の動詞will meetを下線を引いた前置詞句at the airportが後置修飾しています。
(1) Tony moved / to a new apartment. //
(2) The address is printed / on the back / of your ticket. //
(3) The basement / in Building 2E / will be closed / during the first week / in April. //
I have / many things / to do / today. //私はある / 多くのことが / すべき / 今日 //
太字の名詞句many thingsを下線を引いた不定詞to doが後置修飾しています(不定詞の形容詞的用法)。
(1) The instructions were easy / to follow. //
(2) Do you have / a few minutes / to discuss / our plans / for the summer vacation? //
(3) We’d better hurry / to catch / the next train. //
We should contact / everyone / involved. //私たちは連絡すべきです / 全員に / 関係している //
太字の代名詞everyoneを下線を引いた過去分詞involvedが後置修飾しています。
(1) Do you know / the man / sitting / over there? //
(2) He has / a cat / named / Bob. //
この例文では、過去分詞namedがその補語を伴った分詞句で後置修飾が行われています(nameはSVOCの第5文型を取れるので)。
(3) There will be / dozens of food vendors / selling / a wide selection of vegetarian foods. //
I will e-mail / you / the sales data / that you requested. //私はメール送付します / あなたに / 売り上げデータを / あなたがリクエストした //
太字の名詞句the sales dataを下線を引いた関係詞節that you requestedが後置修飾しています。
(1) The trip / to Australia / was the best vacation / that I have ever had. //
(2) Have you had / time / to review / the results / of the customer survey / we conducted / last week? //
(3) Let’s find / someplace / else / where we can use / Wi-Fi. //
I have arranged / my schedule / so that I can attend / the seminar. //私は調整しました / 私の予定を / 私が出席できるように / そのセミナーに //
太字の動詞have arranged(もしくは主節全体)を下線を引いた副詞節so that I can attend the seminarが後置修飾しています。
(1) Please don’t hesitate / to contact / me / if you have / any questions. //
(2) We can’t use / the main entrance / until the construction work is complete. //
スラッシュリーディングが身に付いてきたら、リーディングスピードアップ対策としてさらに合わせて取り組むべきなのが音読トレーニングです。
英文リーディング時には次の2段階のプロセスが踏まれていると考えられています。
最初の音韻符号化というプロセスでは、黙読時でも脳内で文字から音声化を行います。その音声化をスピーディかつ低負荷に行っていくために効果的なトレーニングが音読になります。
その次の意味理解のプロセスはここまで触れてきたようにスラッシュリーディングのトレーニングを重ねることによって高速化・低負荷化を進めていきます。
順番的にはあらかじめスラッシュリーディングを行って頭から意味がとれる状態にできている英文を音読していくことが最もおすすめです。
単に声に出しているだけ(それでも音韻符号化のトレーニングにはなりますが)でなく、音読しながら同時に頭から意味を取っていく練習とすることで学習効果を高めるためです。
音読時の注意点は、モデル音声を聴いてそれを真似するなどして、極力正しい英語発音を意識して行うことです。ネイティブ発音の様に正しい個別音・リンキング・リダクション・強勢拍リズムを駆使した発音はスムーズかつスピーディなものです。それに対して発音が上記のポイントをおさえられていなければガタガタでスムーズさに欠け、スピードは遅くなってしまうので結局リーディングスピード向上の効果が薄れてしまいます。
スムーズでスピーディな発音での音読を実践するために、発音の基礎知識として以下もご参照ください。英語の正しいリズムで音読するためには内容語に強勢を置き、弱い部分を極力コンパクトに省エネで発音していく必要があり、以下の発音ルールを身に付けることで強化できます。
TOEICリスニング力UPのカギとなる音声変化ルールまとめ(リンキング・同化・脱落)
TOEICリスニングが苦手な方必見 | 音の弱化 ― Reduction(リダクション)とは?
スムーズな音読・シャドーイングに欠かせない英語の強勢拍リズム(品詞別の強勢有無一覧表付き)
まとめとして、音読トレーニングは以下のポイントをおさえて行っていくようにしましょう。
こちらのブログの例文には音声を付けていますので、スラッシュリーディングで英語の語順で意味をとれるようになった文を、音声を聴いたうえでそれを真似して音読する練習をぜひ行ってください。
ここまで読んでいただいた方にはイメージが湧きやすいかなと思いますが、スラッシュリーディングを練習して英文を英語の語順で頭から理解できるようになるとリスニング力の向上にも役立ちます。
英語のリスニングは音声知覚と意味理解の2段階の処理に分けることができ、スラッシュリーディングの効果が期待できるのは意味理解の段階になります。
リスニングで英語の音声が知覚されるとその次に語彙・文法・文脈など様々な情報を使って意味理解の処理が行われますが、そこでの一つ大きなネックとなるものが日本語と英語の語順の違いです。
英語を英語の語順のまま理解できない場合、リーディングでは返り読みで時間をかけて日本語訳を作って理解することは可能ですが、リスニングでは音声なので返り聴きはできません(一時記憶を辿って戻ることは可能ですが時間・負担がかかり、リスニングを行いながらずっと同時に行うことは難しいです)。結果、文としての意味理解ができず目立った単語からなんとなく文意を想像するという正確性を欠いた理解に陥ってしまうことが多く見受けられます。
TOEIC Part 2の「音の類似性ひっかけ」や「イメージ関連性ひっかけ」はこうした目立った単語が狙われるので、単語ベースの理解ではまずいというのは想像に難くないと思います。同様にPart 3・4でも文中の目立った単語は誤答の選択肢のひっかけによく使われます。
スラッシュリーディングで英語の語順で素早く理解するスキルが身に付いていると、聞こえた音を頭からまっすぐスムーズに意味理解でき文意を正確につかむことが容易になります。
さらに、スラッシュリーディングを反復練習を重ねて自動的に英語の語順のまま理解することができる状態までもっていくと、意味理解処理の負担が小さくなり、リソースを問題解答に必要な推測や意図理解などの思考により多く割いていくことが可能になっていきます。
その段階に到達すると、内容理解+@の思考が必要なアビメ(Abilities Measured)の以下の項目の対応力が上がってきます。
Part 2の間接応答やPart 3・4の意図問題が苦手な方にはかなり重要なポイントと言えますね。
リスニング対策としては音に関する面が目立って取り上げられますが、音声を知覚した後の段階(意味理解)のスキル向上も必須です。特に以下のような苦手を感じる方は必ずリスニング対策としてスラッシュリーディングを取り入れるようにしましょう。
続けて、TOEICリスニング対策として特に必ずスラッシュリーディングに取り組んでおくべきポイントを以下の例文で練習しておきましょう。
TOEICリスニングテストの中でもPart 2は瞬時に様々な種類の文を正しく理解する力が必要とされます。
Yes/No疑問文(1) Is it possible / to cancel / my subscription / over the phone?
Wh-疑問文(2) Who took / the minutes / at yesterday’s meeting? //
付加疑問文(3) You’ve already filled out / the application form, / haven’t you? //
否定疑問文(4) Haven’t you received / the estimate / from Mr. Yamada / yet? //
機能文(依頼)(5) Can you show / me / how to log in / to this computer? //
TOEICリスニングテストPart 3・4では設問先読みのスキルがスコアを大きく左右します。設問の中でも練習していないと瞬時の理解が難しい以下の2タイプをスラッシュリーディングして頭から素早く理解できるようにしておきましょう。
SVO + to do(1) What does the speaker encourage / the listeners / to do? //
間接疑問文(think型)(2) What does the woman say / she will do / tomorrow? //
ご自身の現状のリーディングスピードを確認しておきたい方は、以下の方法でWPM (Word Per Minute: 1分間に何語読めるかのスピード単位)を測ってみましょう。
参考までにTOEIC公式ウェブサイト掲載のサンプル問題の文章のリンクと語数を挙げておきますので、リーディング時間をストップウォッチで測って上記の計算を行ってみてください。
TOEIC公式ウェブサイトPart 7サンプル問題1
1つ目の文章(Used Car For Saleから始まる文章):75語
2つ目の文章(On Mondayから始まる文章):109語
できれば両方測って平均値をとってみると良いですね。
目安としてはTOEICリーディングパートを全て読んで解答ことが出来る最低限のスピードとしては150WPMくらいと言われており、それより遅い場合はまずはそのレベルを目指すと良いでしょう。
TOEICのリスニング音声の発話スピードも約150WPMなので、リスニングの内容理解スピードを考えても達成したいレベルです。
900点以上の高得点を目指す方や、さらにTOEIC目標スコア取得後の実務に使える実用的なリーディングスピードを身に付けたいと考える方は200WPM以上を目指してスラッシュリーディング+音読に取り組んでいきましょう。
TOEIC公式ウェブサイトにもこちらの記事(「TOEIC公式教材の効果的な使い方」)で目指すべきWPMについて触れられていますので参考にしてみてください。もちろん個人差はありますが、この記事によると日本人の返り読みを伴う訳読のスピードのイメージは75WPMくらいとなっており、いかにリーディング手法の修正(訳読→スラッシュリーディング)が必要かが分かりますね。
TOEIC800点以上のハイスコアを目指す方は、まずはスラッシュリーディングの練習を重ねてリーディングスピードを150WPM以上に上げて、リーディングセクションの時間配分の目安として以下のペース感で解答していくことを目指していきましょう。
筆者(TOEIC 990 x 40回以上・英語教授法修士号・英語発音指導士取得)が指導をしている福岡のTOEICコーチングスクールRepでは語彙や文法、発音などの基礎英語力の構築から読解・聴解のトレーニングや問題解答のための戦略的なリーディング・リスニングの手法まで総合的に身につけて頂く3ヵ月短期集中型のプログラムを提供しております。
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