公開日:2021年12月28日最終更新日:2024年10月21日
目次
TOEICテストの特にリーディングパートでハイスコアを狙うためには「接続副詞」と呼ばれる副詞の正しい知識は必須と言えます。
ただ、あまり大きく取り上げられることがなく、TOEIC学習者にとって見落としがちな内容でもあります。
特に以下の3つのポイントにおいて重要な知識なので、しっかりと身に付けておきましょう。
TOEICリーディングPart 5の文法問題の種類の中で「接続詞 vs. 前置詞」問題タイプは比較的頻繁に出題されるものとして皆さんご存知だと思います。そうした「接続詞 vs. 前置詞」問題などの選択肢にはしばしば「接続副詞」が混ぜられていて、よく「接続詞だと思っていました」と勘違いされていることが多く見受けられます。
例えて言うと下のような意味的に同類な逆接タイプの接続詞・前置詞が並んだ選択肢の中に、意味は似ていても品詞・文法的な働きが接続詞とも前置詞とも違うDの接続副詞が混ざっているような状況です。
(A) but (等位接続詞)
(B) although (副詞節を導く従位接続詞)
(C) despite (前置詞)
(D) however (接続副詞)
意味云々ではなく、文法的に前置詞もしくは接続詞が解答として適切な問題ではこうした副詞を正しく品詞識別して解答候補から除外する必要があります。
接続詞・前置詞を全て覚えることはもちろんですが、更にこうした問題への対応力を完璧に仕上げたい場合はこれら接続副詞も全て覚えてしまいましょう。
ちなみに接続詞はこちらの記事に一覧でまとめていますので、そちらも参考にしてください。
TOEIC Part 5で高得点獲得のために必ずおさえるべき「接続詞」まとめ(接続詞・前置詞一覧表付き)
以前までは(私の見落としが無ければ)、Part 5でセミコロン(;)を使った問題は無かったですが、公式問題集9のTest 2から新たに使われるようになっていました。
こうした記号にあまり注目したことが無い方が多いと思いますが、簡単に言うとコンマとピリオドの中間的な役割の記号です。
書き手がコンマよりはしっかり区切りたいが、ピリオドで区切って完全に2つの別の文にしてしまうには前後の結びつきが強いと考えるような状況で用いられます。
Part 5の文法的な目線で言うと、二つの節が接続詞無しでセミコロンで結ばれるということです。
そしてセミコロンの後の節の頭に、前後の節の文意の流れを明確に示すために接続副詞が入ることはあり得るため(実際に公式問題集9の問題がそうでした)、Part 5で文脈に合った正しい接続副詞を選択する力も今後必要となると考えられます。
セミコロンと接続副詞を使った例は以下のような感じです。
I missed my train; therefore, I had to take a taxi to make it to the meeting. 「私は自分の電車をのがしてしまった、なので、会議に間に合うためにタクシーに乗らないといけなかった。」
接続副詞は文脈理解が重要なPart 6の空所補充でもよく問われるので、それぞれの接続副詞がどのような機能を持ってどのように文章を展開させていく働きがあるのかを正しくおさえることは非常に重要です。是非以下の一覧の機能面も正しくおさえて、Part 6の空欄前後の文の関係性に合った接続副詞を選択できるようにしておきましょう。
接続副詞は更にPart 6の文章挿入問題で解答選択のキーワードになることもあるので習得しておいて損はないです。
文頭に置いて(時々文中にコンマで囲って挿入されることや文末に置かれることも)前の文脈とその接続副詞を含む文の論理展開を担う働きで使われます。
名前に「接続」とついていますが品詞としてはあくまでも「副詞」なので、接続詞のように直接節と節を繋げることはできません(セミコロンを使用する場合を除いて)。
また、前置詞とも違うので直後に名詞(句・節)を伴って前置詞句を作ることもありません。
基本的な用法としては以下の例文のように文頭に置いてコンマを打って(無い場合も)節が続くという形をとります。
For example, old clothing can be recycled.「例えば、古い衣類はリサイクル可能です。」
文中に置かれる例は次のようなイメージです。
There are, however, many other places to visit in the area.「しかし、その地域には他にもたくさん訪れるべき場所があります。」
それでは、以下の一覧で具体的に接続副詞の例を確認しましょう。
是非こちらのリストをPart 5/6の得点力アップのための学習に活用してください。TOEICテスト本番で瞬発的に意味が取れるように、テスト直前に見直しすることも非常におすすめです。
ある程度覚えられたら次の確認テストを使って瞬時に意味が思い出せるかをチェックしてください。
まずは以下の接続副詞の意味が瞬時にイメージできるかを確認しましょう。
1. meanwhile
2. however
3. besides
4. in fact
5. that is
6. therefore
7. nevertheless
8. in conclusion
9. alternatively
10. otherwise
次に、以下のそれぞれの選択肢の品詞を正しく認識できているか確認しましょう。
ここでは前置詞・接続詞・接続副詞の区別にフォーカスしましょう(その他の品詞用法を持つものもありますがここではその3つの識別に絞っています)。
1. (A) after (B) then (C) when (D) during
2. (A) therefore (B) because (C) because of (D) since
3. (A) and (B) also (C) if (D) otherwise
4. (A) without (B) whereas (C) whether (D) rather
5. (A) but (B) despite (C) however (D) although
フラッシュカードアプリ「クイズレット」にこちらの接続副詞をセットとして作成していますので、是非コピーして反復学習に活用してください。その他TOEIC自己学習に役立つセット集をこちらの記事にまとめています。
「英語学習へのクイズレット(フラッシュカードアプリ)活用のすすめとTOEIC実用セット集」
また、関連して接続詞も以下の記事(接続詞・前置詞一覧表付き)にまとめていますのでご覧になってください。
TOEIC Part 5で高得点獲得のために必ずおさえるべき「接続詞」まとめ
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筆者(TOEIC990点満点40回以上・TESOL英語教授法修士号取得)が指導をしている福岡のTOEICコーチングスクールRepではこうした語彙や文法などの基礎英語力の構築から読解・聴解のトレーニングや問題解答のための戦略的なリーディング・リスニングの手法まで総合的に身につけて頂く3ヵ月短期集中型のプログラムを提供しております。ご自身のキャリアアップに向け大きく英語力やTOEICスコアを伸ばしたいという方はぜひホームページをご覧になってお気軽にお問い合わせください。オンラインでのカウンセリングや受講も承っております。
また、実際にTOEICコーチングコースを受講された方の「受講者の声」もあわせてご覧ください。
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