公開日:2022年5月11日最終更新日:2024年1月19日
TOEICリスニングPart 2では短い発言を聴き取り、瞬間的に正しく理解する必要があります。その中で文字通りの直接的な理解で意味が取れる文以外に、熟語表現や特定の機能表現として意味用法をおさえておかないと内容が理解しづらいタイプの疑問文(や平叙文)も出てきます。
以下の通りPart 2リスニングで重要な熟語表現をまとめていますので、リスニング理解の補強に是非活用してください。
例文には音声もつけていますので、リスニング・シャドーイングに活用してください(新しく追記した例文に関しては随時音声も追加していきます)。
目次
「(私たち)~しませんか?」という話し手と聞き手を含めてアクションの「提案」を行う機能を持った表現です。
返答としては基本的に提案を受け入れる・受け入れないことを明示・暗示する発言が正解となります。
“Why don’t we have a break now?”「ここらへんで休憩としませんか?」
上の提案に対する返答の例として、受け入れないことを暗示する場合(いわゆる間接的な応答)であれば以下のようなものが挙げられますね。
“We have lots of things to discuss.”「我々は議論しないといけない内容がたくさんあります(なので休憩している時間はありません)。」
「(あなた)~したらどうですか?」という聞き手にアクションを促す「提案」機能を持った表現です。
こちらも返答はその提案を受け入れるかどうかを示すものになります。
“Why don’t you consult a lawyer about this matter?”「この件については弁護士に相談してみたらどうですか?」
「(むしろ)~した方がいいのではないですか?」という相手に対する「提案」機能を持った表現です。
返答はその提案を受け入れるかどうかを明示的・暗示的に示す発言となります。
“Wouldn’t you rather stay home tomorrow?”「明日は家にいた方がいいんじゃないですか?」
こちらも「たぶんあなたは~することもできる(のでしてみたらどうでしょうか?)」という相手に対する「提案」機能を持った表現の一つです。
“Maybe you can change the color of the logo.”「ロゴの色を変えてみることもできそうですがどうでしょう?」
「~していただけますか?」という意味の「依頼」機能を持った表現です。
“Do you mind helping me out with the presentation slides?”「プレゼンのスライドを手伝ってもらってもいいですか?」
このタイプの依頼文(Do you mind…? / Would you mind…?)への直接的なYes/No解答については、受け入れる場合は”No”で、断る場合は”Yes”を使うということに気を付けてください。
上記の依頼を受け入れる場合のやや間接的な応答例としては以下のようなものが挙げられますね。
“I’m free after 2.”「私は二時以降は空いていますよ(なのでその時間であればお手伝いしますよ)。」
直訳的に「あなたは私に~してほしいですか?」という意味や、「~してあげましょうか?」という「申し出」の機能表現としても使えるフレーズです。
“Do you want me to pick you up at the airport tomorrow?”「明日あなたを空港でピックアップしましょうか?」
“Would you like me to bring these files to your office?”「これらのファイルをあなたのオフィスに持っていきましょうか?」
単純に「私は~できます。」と捉えがちですが、「(私は~できるので)~してあげますよ・してあげましょうか。」という「申し出」機能を持った表現として使われることも多いので気を付けましょう。
“I can make a list of potential customers.”「見込み顧客のリストを作ってあげますよ(作りましょうか)。」
返答はその申し出を受け入れるかどうかに関する内容ですが、受け入れる場合は感謝を示しつつ
“That’d be great.” 「そうしていただけるとありがたいです。」
受け入れない例としては
“I already did that.” 「もう自分でやってしまいました。」
といったものが挙げられます。
自ら喜んで「~しますよ」という意味の「申し出」の表現として使われます。
“I’d be happy to take a message.”「伝言を承りますよ」
「~はどうですか?・~をどう思いますか?・~は気に入りましたか?」といった意味のフレーズで、相手に感想を聞くときに使います。
“How do you like living in Boston?”「ボストンでの暮らしはどうですか?」
続けて応答でよく使われるフレーズ表現を挙げていきます。
「私はそれで結構です・良いと思います。」といった意味のフレーズで、相手の「提案」に対して賛成・同意する際によく使われる表現です。
「そうしていただけるとありがたいです。」という意味で、相手の「申し出」に対して感謝しながら受け入れる際に使う表現です。
I’dはI would が縮約された形です。
“I can…”の例文への応答として上で出てきましたが、こちらも一つ前の表現同様に「そうしていただけるとありがたいです。」と「申し出」を受け入れる表現です。
こちらもThat’dはThat wouldの縮約です。
「喜んで。」という意味で「依頼」に対してそれを快諾する際に使われる表現です。
上の2つと同様にI’dはI wouldを縮約したものです。
I’d be /aɪd bi/の部分の発音ですが、基本的に北米の発音では閉鎖音である/d/を閉鎖のみでリリースは行わず次の/b/にリンクさせて発音を行います。音読やシャドーイングなどの際はそうした発音にも注意して練習しましょう。
依頼や勧誘に対して「(私がそれをさせていただけるなら)光栄です。」というように引き受ける意思があることを示す表現です。
Yes/No疑問文で尋ねられた際に「私の知る限りはそうではないです。」と断定を避けつつ自分の知っている範囲ではNoだと答えるフレーズです。
ここからは、文中で(最初の話者の発言もしくは応答発言)よく使われる熟語を取り上げていきます。
「~までは~しない」という意味の表現です。
“Shouldn’t we start preparing for the fund-raising event?”「資金調達のためのイベントに向けて準備を開始した方が良くないですか?」
“The event is not util July.”「そのイベントは7月までありませんよ(7月にようやく行われますよ)。」
定番の間接応答で「7月までまだまだ時間があるのでまだ早いよ」と示唆して提案内容を却下しているものですね。まだ着手するには早いという却下の応答は結構頻繁に出てきます。
「(ちょっと・簡単に)見てみる」という意味のフレーズです。
“Could you have a look at the attached presentation material?”「添付したプレゼン資料をちょっと見てみてもらっても良いですか?」
「~を担当している」という意味のフレーズです。
“William is in charge of that issue.”「ウィリアムがその件の担当です。」
特定の情報を尋ねる質問に対する間接応答で、「~が担当です(なので自分でなくその人に聞いてください)。」というタイプはよくありますね。
「病気で休んでいる・病欠している」という意味のフレーズです。
“Mr. Scott has been out sick this week.”「スコットさんは今週病気でお休みしています。」
「時々・時折」という意味の副詞的な表現です。質問で頻度を聞かれた際などの応答に使われます。
“I do it every now and then.”「私は時々それをします。」
「~かどうか確かめる」という意味のフレーズです。
“I’ll check to see if there are any rooms available.”「部屋の空き状況を確認します。」
「全く分からない・全く知らない・見当もつかない」といった意味のフレーズです。
“I had no idea it sold so well.”「それがそんなに売れたとは思ってもいなかったです。」
「~に対処する・~を引き受ける・~の世話をする」といった意味を持つフレーズです。何か対応が必要な事柄に関しての質問への応答などによく使われます。
“Martin took care of it.”「Martinがそれを対処してくれました。」
「~を早める・~を前倒しする」という意味でスケジュール関連の文脈で使われるフレーズです。
“The deadline has been moved up.”「締め切りが前倒しされました。」
「~を必要とする」という意味のフレーズです。天気予報などの文脈で「~を予報する」という意味でもよく使われます。
“The trip to Europe calls for a lot of money.”「ヨーロッパへの旅行はたくさんのお金が必要です。」
“The weather forecast calls for heavy rain through the morning.”「天気予報は午前中大雨だと予報しています。」
「~を発表する」という意味のフレーズです。
“That information hasn’t been given out.”「その情報はまだ発表されていません。」
「~が付いてくる」という意味のフレーズで、付属品や主菜に付いてくるサイドメニューなどの文脈で使われます。
“This meal comes with a salad, doesn’t it?「この食事にはサラダが付いてきますよね。」
最後までお読みいただきありがとうございました。こちらのフレーズ表現集は今後も記事内容を追加していきたいと思いますのでまたぜひチェックしてください。
また、Part 3・4でよく使われる熟語表現は以下のブログ記事で取り上げていますのでそちらもぜひ学習の参考にしてください。
TOEICリスニングPart 3・4頻出の熟語慣用表現チャンクフレーズ集
最後に、今回特に重要な「最初の話者が発言の頭の部分で使い文全体の意味や機能を形作る熟語表現」のまとめ表を載せておくのでレビューに使ってください。
訳は付けていないので、これを見て一瞬で意味がとれるかどうか確認しましょう(とれなければ該当部分に戻って復習してください)。
こちらの表は画像にしているので英語学習の情報収集にPinterestを使われている方はぜひ保存して見返して使ってください。
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筆者が指導を行っている福岡の3ヵ月短期集中型TOEICコーチングスクールRepでは、短期集中型学習プログラムの中で総合的な英語力強化の一環としてこうしたフレーズの習得にも力を入れ、TOEIC問題への対応力を向上させていきます。
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